こうして調書は作られたのです
脅し・恫喝 そして、不安をあおる
一睡もしないまま逮捕。 そして連日、朝から就寝まで 取り調べ
小黒さんの場合
斉藤さんの場合

 11月17日の取調べ中、倒れた小黒さんは警察病院の鍵付きの病室で、24時間3人の警察官の監視のもと、手錠でベットにつながれた状態で点滴などの治療を受けた。

密室の中では
小黒さんと斉藤さんは検察によって作られた調書に対し、 公判の中で真実を堂々と話し、自らの無実を訴えています。

 突然の家宅捜索そして逮捕という、信じられない状況におかれた7名。
 「内側から壊せないから、外から壊すんだ」「平和活動なんてなまいきだ」「若いやつはついてこない」「組織を半分にしてやる」(取調官)という東労組破壊を目的とした弾圧にさらされ、黙秘権も告げられず、あるいは事実上否定された卑劣・不当な取り調べで、小黒さん、斎藤さんは「供述調書」を作成させられました。
 どのように調書が作成されたのか、その実態が公判の中で明らかになりました。

記憶通りに答えたら 「甘いんだよ!」」

 「組合脱退や会社の退職を迫ることなどやっていません」と答えた途端に、取調べにあたっていた刑事から、分厚いA4ファイルを机に叩きつけ「甘いんだよ」と怒鳴りつけられた。このままだと殴られると恐怖を感じた。

「お前を逮捕したことを 学校に言いつけてやる」

 斎藤さんはJRを退職、当時は専門学校生として医療技術を学んでいた。そんな彼に対し、刑事は「黙っていたら学校に逮捕したことを言いに行くぞ」と脅す。

過去の不祥事を持ち出し、 卑劣な嫌がらせ

 全く無関係な過去の不祥事をとりあげ、人格を否定するような様々な嫌がらせと挑発を繰り返した。さらに耳もとで「斉藤!」「斉藤!」「斉藤!」と怒鳴ったり、机を何回も叩くなどをくり返した。

 斎藤さんは絶望感から警察官の言うとおりに供述調書を作成。しかし奥さんの言葉で我にかえり「やはり真実を語るべき」と、作成した調書の訂正を申し出た。しかし取調官は言葉尻のみしか訂正に応じなかった。

 
連日の取り調べの絶望感から 検事の言うとおりに調書作成 言葉尻しか訂正には応じず

 退院したその日から、また取り調べが始まり、心身ともに衰弱した小黒さんは「とにかく検事の気に入る調書を作らないと大変なことになる」と検事に言われるままに調書を作成させられた

退院した日に取り調べ再開 検事の言うとおりに調書作成
過酷な取り調べで倒れ 意識不明に 手錠でベットにつながれ点滴

 担当した公安刑事と検事は、「このまま争っていると10年20年出られない」「動員した警察官160人をひとり一人法廷に立たせる」「(民事で)一億円の損害賠償を請求される」などと脅し、不安を煽った。

 逮捕前日、息子の幼稚園入学のための手続きで徹夜。そして一睡もせず戻った自宅で突然の逮捕。何がなんだかわからないまま、警視庁に連行された。その日から毎日、朝から就寝時間までの取り調べが始まった

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